マイルを使いこなしている方には常識かもしれないけど、このページでは、マイルにあまり詳しくない方向けに、どんなふうに航空券をゲットしたかを紹介します。
世界一周の特典航空券?
今回の旅はJALのマイルを使って航空券をゲットした実現した世界一周でした。
JALのマイル?
JALってそんなに世界中飛んでいる?
いえいえ、基本的には日本と世界のどこかをつないでいるので、JALだけでは世界一周することはできません。
でもJALは「ワンワールド」という航空会社のグループに所属していて、JALのマイルでワンワールドに加盟している他の航空会社の飛行機に乗ることができるのです。
単純にJAL以外、たとえばワンワールド加盟のフィンランド航空の飛行機に単純に乗ることも出来るし、複数の会社を乗り継ぐこと、たとえばフィンランド航空とアメリカン航空とJALを乗り継ぐこともできる・・
それが、ワンワールド特典航空券というもの。
ワンワールド特典航空券
ワンワールド特典航空券はルールがいろいろあるのですが、ポイントは3つ
- JALのマイルで、JAL以外の航空会社にも乗ることが出来る
- 8区間、つまり飛行機に8回まで乗ることが出来る
- 必要マイル数は、飛行機に乗る距離によって決まる
JAL以外にも乗れる
ひとつずつ解説すると、JAL以外の航空会社にも乗ることが出来る、というのは、文字通り、ワンワールド加盟各社の飛行機にも乗れる、という意味。
具体的には以下の会社です。
日本航空(JL)、エアベルリン(AB)/ニキ航空(HG)、アメリカン航空(AA)、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、キャセイパシフィック航空(CX)/ 香港ドラゴン航空(KA)、フィンエアー(AY)、イベリア航空(IB)、 LAN(ラン航空、ランペルー航空、ランエクアドル航空、ランアルゼンチン航空)(LA/LP/XL/4M)、マレーシア航空(MH)、カンタス航空(QF)、カタール航空(QR)、ロイヤルヨルダン航空(RJ)、S7航空(S7)、スリランカ航空(UL)、TAM航空(JJ)
たとえば、大西洋を横断する路線はJALは就航していないので、JAL以外の航空会社にも乗れるこのチケットが重宝する、というわけです。
8区間乗れる
8区間乗れる、というのは、飛行機に乗れる回数は8回までですよ、ということ。
これも文字通りです。ほかにも日本国内は2回だけ、とか細かいルールはありますが、おおざっぱには飛行機には8回乗れる、ということだけ押さえておけばOKです。
今回の僕の旅程では
インド-フィンランド(フィンランド航空)
フィンランド-イタリア(フィンランド航空)
イタリア-スペイン(イベリア航空)
スペイン-アメリカ(イベリア航空)
アメリカ-エルサルバドル(アメリカン航空)
エルサルバドル-アメリカ(アメリカン航空)
アメリカ-東京(アメリカン航空)
東京-北海道(JAL)
と、ちょうど8回の利用になりました。
必要マイル数は、飛行機に乗る距離によって決まる
これはちょっとややこしいのですが、航空券と交換するのに必要なマイルは、実際に飛行機に乗る距離の合計によって決まるのです。
この一覧表が以下の図です。
これは執筆時、2015年11月にJALのサイトに掲載されていたもので、頻繁に変わるので最新の表はJALサイトで確認してください。
最新の表は
JALマイレージバンク – ワンワールド特典航空券 マイル早見表
これを見ると、たとえば総旅程距離(マイル)というところが14,001-20,000になっている行を見ると、エコノミーで90,000と書いてあります。
これは、実際に飛行機に乗る距離が14,001マイル(約22500km)から20,000マイル(約32200km)までだったら、エコノミークラスで90,000マイルが必要、ということを説明しています。
そして実際に飛行機に乗る距離というのは、右上の距離制特典区間マイル計算機というので、自分で計算できるのです。
たとえば最初に僕が作ってみた旅程はこちら。
札幌からスタートして、香港-スイス-ロンドン-ラスベガス-東京-札幌というルートで、距離の合計は19,640マイル、交換に必要なマイル数はエコノミーで90,000マイルだ、というわけでした。
ルートを決める
このワンワールド特典航空券は、予約したあとでも日時の変更は何回でも可能なのですが、実は航空会社や利用路線の変更は一切できない、というルールがあります。
なので、この時点で行き先を完璧に決めないといけません。
これが旅の一番の山場というか、いちばん難しく、いちばん面白いところ。
世界中、だいたいどこでも行けるけど、どこに行く?
僕の場合は何十もの案を作り、幾度となくこの計算機を回し、本当に悩みました。
それこそこれを考えている期間中は、寝る間も惜しんで、仕事もしないで、生きている時間の80%を使っていたほど・・それはウソですが(笑)
予約時にはマイル残高が10万マイル程度で、一つづりのワンワールド特典航空券ではマイル不足で予約できず、インドからスタートして、各地を回るワンワールド特典航空券と、インドまでのJAL片道特典航空券の組み合わせの旅程を作成しました。
予約をする
実際の予約は電話で行います。
とはいえ、特典航空券の空席がないと予約できず、空いているかどうかは聞いてみないとわからないので、あーでもないこーでもないと時間がかかります。
本当はフランスのパリに行きたかったけれど、空席がなくて行けず..みたいなこともあるので、オペレーターさんと相談しながら進めました。
燃油サーチャージその他
ワンワールド特典航空券は実際に乗る航空会社によって、路線ごとに燃油サーチャージが必要だったり、必要じゃなかったりします。
アメリカン航空・カタール航空・スリランカ航空・S7航空・エミレーツ航空・エアベルリン・ラン航空は徴収なし、その他の航空会社は原則あり、ということのようでしたので、たとえばアメリカン航空とJALの両方が就航している路線(アメリカと日本の間など)は、アメリカン航空を選択する、みたいな感じで旅程を作りました。
その他、空港利用税・出入国税などとして、各地の空港・国でかかる費用も予約時に燃油サーチャージと一緒に支払うことになります。
今回の航空券の場合、燃油サーチャージの合計が25,180円、それを含めた税金などの総合計が51,940円でした。
注意点
当然のことながらツアーではないので、ここでゲットできるのは航空券だけ。
たとえばインドではビザが必要ですが、ちゃんと取りましたか?とか、アメリカを経由する際にはESTAの手続きが必要ですがやりましたか?などとは一切言われないので、自分で調べて済ませる必要があります。
また僕の場合はインドの空港のフィンランド航空のカウンターでESTA情報を申告する必要があったのですが、まさかインドでアメリカのESTAの話がでるとは思わず、預けた荷物にESTAの紙を入れてしまっていたため、手続きにとても時間がかかりました。
さあ出発しよう
実際の航空券はpdfで発行される2枚の紙切れだけ。
ほんとにこんなんで行けるの?と不安になりますが、実際はこれでOKです。
楽しい旅を!